半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

これからの「都道府県」の話をしよう(嘘

前回、広域連合の話が出ましたが、ここに、大きな問題、あるいは可能性が、潜んでいます。

市町村広域連合を組織して事務を受託させるなら、都道府県は要らない。

この手法は、実は、高齢医療に限らず、あらゆる事務に敷衍できます。
例えば、道路管理市町村広域連合が成立すれば、国道を引き受けることはおろか、県道を引き取ることさえできる。

おもしろいと思いません?

あらゆる事務は、空を飛んで(都道府県を抜かして)、市町村に行くことができる。
そうした場合の市町村広域連合の内情は、都道府県に近くなりましょうが、しかし「看板」の違いは大きい。
そうしたときの都道府県の意義とは、何でしょう?


別方面から。
都道府県の仕事のだいたい4分の1くらいは、霞ヶ関の下請けに思います。
総務省、国交省、農水省、厚労省などに代わって、照会やら取りまとめやらをしていますよね。

こちらも、本当なら、各省の地方分支局が直営で行い得るわけです。(つか、やればいい思います。)

いまのところ、国は都道府県への事務の移管を考えているわけですが、仮に、国が事務の直営に舵を切れば、都道府県の仕事はけっこう減ります。また、その勢いで、法定受託事務も直営に引き揚げてくれれば、さらにです。


この2つが組み合わさると、いまの都道府県の事務は、右に左に、出て行きます。
楽になる? 否、都道府県の存在意義が問われます。
国と市町村がチョーがんばったら、都道府県の役割は? 何が残る?

まあ、当然こんな展開は無いのですけれど、何の話かというと、市町村広域連合を便利な逃げ道ぐらいに思っていると、そのうち母屋を取られますよ、という話です(たぶん)。
「都道府県は都道府県」という思い込みから、一歩引いてみないと、見えないものもあるのではないかと。

なお、高齢医療について都道府県が受けるべきだとか、そういう意図での書き物ではありませんので、為念。
あと、都道府県の方、お気を悪くされませんよう。<(_ _)>

寝言 | コメント:0 | トラックバック:0 |

ニュース雑感(2010/8/23)

1題目。

他省庁事業への交付金転用容認 自治体判断で、国交省 (47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010081901000948.html

 国土交通省は19日、本年度に創設した地方自治体向け社会資本整備総合交付金(予算額2兆2千億円)の使い道を来年度から、国交省所管の事業に限定せず自治体が自らの判断で他省庁の事業にも転用することを認める方針を固めた。対象は駅前再開発に合わせた厚生労働省所管の保育所整備などを想定している。


 政府は6月に閣議決定した地域主権戦略大綱で国の補助金について、来年度から段階的に地方が自由に使える「一括交付金」にするとしている。現行制度の大枠を維持しながら使途を他省庁の事業にも広げる新しい仕組みを提案することで、一括交付金をめぐる政府内の議論をリードする狙いがありそうだ。


素朴な疑問なのですが、このような構想を、大臣はなぜ許されるのでしょうか?
と申しますのは、一括交付金が既定であるならば、これと異なる方式の検討・提案など無意味なはずだからです。
うーん、どういうこと?

ところで、一括交付金の議論のほうは、どうなっているのでしょうね。
実行されれば、地方にとっては大きな転換なだけに、十分な余裕をもって、進めていただきたいものです。(時間切れ押しつけ、は御勘弁ください。)


2題目。

新高齢医療「75歳以上86%国保に」…中間報告 (読売)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29727

 中間報告は、今後の検討課題を列挙し、75歳以上の9割近くが加入することになる国保の運営主体もこの中に含まれた。会議では、現在は市町村が運営している国保について、都道府県側の委員が「市町村広域連合が運営主体となることが適当」との意見書を提出。都道府県が主体とならないようけん制し、中間報告には明記できなかった。

都道府県さんは、ホント嫌がりますねえ。
(まあ、医療は国民全体で均したほうがいいのでは、とは私も思うところですが。)
ただ、広域連合いうてもねえ… あ、おもろいこと思いついた。(つづく)

一言 | コメント:0 | トラックバック:0 |

RESPECT

ジョーズのテーマ(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20100817/p1)にインスパイアされて。

「ビッグオー」という作品がありますが、そのオープニングテーマは、別の作品との類似が指摘されております。なんでも、「○○○○○みたいな感じで」と注文したら、「まんま」だったらしいです。
1st season
http://www.youtube.com/watch?v=AdA6iRk94Hc&feature=related

こちらも、注文の逸話はありませんが、タイトルからして“RESPECT”という…
2nd season
http://www.youtube.com/watch?v=BsJj7qR6Djw&feature=related

元曲に思い当たる方はニヤニヤしてくださいませ。

付言M | コメント:2 | トラックバック:0 |

海より広いあたしの心も、ここらが我慢のg

ついに、このタイトルを使うときが来てしまったか…

子ども手当、地方負担残し要求 11年度予算 (47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010081901000815.html

 厚生労働省は19日、2011年度の子ども手当の予算について、これまで通り地方負担と企業負担を残して概算要求する方針を固めた。財政難から全額国庫負担は困難と判断。地方の負担額は本年度と同じ枠組みであれば、6千億円程度となる見込み。


妄言カテゴリになんかしてあげない。

一言 | コメント:0 | トラックバック:0 |

平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律の一部を改正する法律

   平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案
 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律(平成二十二年法律第十九号)の一部を次のように改正する。
 附則に次の一条を加える。
第六条 受給資格者が、第二十三条第一項の規定により、当該受給資格者に子ども手当を支給する市町村に対し、当該子ども手当の額の全部又は一部を当該市町村に寄附する旨を申し出たときは、当該寄附については、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第百九十九条の二の規定は、適用しない。
   附 則
 この法律は、公布の日から施行する。

     理 由
 国会議員である子ども手当の受給資格者がその手当を市町村に寄附する場合について、公職選挙法の寄附禁止の規定を適用しないこととする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


少し前、こんな記事がありました。

子ども手当の寄付、わずか34人 74自治体調査 (47news)
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010081301000573.html

 子ども手当の受け取りを希望しない保護者が地元の市区町村に寄付できる制度について、政令指定都市と道府県庁所在地、東京23区の計74自治体を対象に共同通信が実施した調査で、実際に寄付をしたのは14の市区で計34人と、制度利用が極めて低調だったことが13日分かった。60市区では寄付した人はいなかった。

ナイスジャーナリズム。

確か、寄附したいという意向もあったかに記憶します。寄附条項の趣旨的には、この寄附は許されてよいのではないでしょうか。
というわけで、障害は除きませんとね。いまからでも。

戯れ言 | コメント:2 | トラックバック:0 |

これからの「正義」の話をしよう・おまけ

公平とか平等って何だ?

という問いなら、何年(or more)か前に経験している。

引用する。

昔から「公正の極みは不公正の極み」と言って…
ノッポには長いベッドをチビには短いベッドを
用意するのが公正か同じサイズが公正か
それでもとにかく“公正”にやらなきゃならないんだろうね


例えば…
橋の下で眠ってはいけないという法律があるとして
これを守らない者は誰でも…
どんなお金持ちの人でもどんなに立派な仕事をしている人でも
それに!どんな素敵な美人でもね…
みんな罰されるのだと決められていたら
どう?平等だと思う?

うん!そういうのっていいと思うよボク!
特別な人達だけ許されるんじゃ頭にくるもの!

そう?
じゃ…こう聞いたら?
けれど実際橋の下なんかで眠らなければならないのはとても貧しい人達で…
だからこの法律は弱い人達をさらにいじめるのに役立つだけなんだ…と
もう一度…
さっきのようにすぐ…
平等だと答えられるかい?


自問するにはいい問いだな。
そのなれの果てがこんなブログ主ってわけさ。


追伸 ↑こんな記事を書いたときに、↓こんな記事を読むと、ちょっと複雑な気分になる。

京都市がアルミ缶条例検討、ホームレス危機感(47NEWS)
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20100817000032

ボクの「正義」は、どこに置こう?

独り言 | コメント:0 | トラックバック:0 |

これからの「正義」の話をしよう

『これからの「正義」の話をしよう』(マイケル・サンデル,早川書房)読了。
ちなみに、原題はJustice 副題がWhat's the Right Thing to Do?


1人を死なせて5人を助けるのと、5人を死なせて1人を助けるのと、選ばなければならないとしたらどちらにするか。
インパクトがある設題なので、どこかで目にしたこともあるのではないでしょうか。
(正確なところは「暴走する路面電車」(p.32)を)

公務員なら、ここは、
「御指示を!」
というところでしょうか。
いや、だって、そおゆう役回りじゃないですか。勝手したら怒られるんだもん。
それに、どちらを選んでも結局は叩(r
…スイマセン。


気を取り直して。

世の中、なんでも理屈で説明できそうな勢いですが、設題のような、どうしても葛藤する場面もあります。
なぜ葛藤するのか。
正義、ないし正しさを考えるに当たって、何を軸足にするのか、という問いかと思います。

そして、社会のありかたを考えるにしても、例えば大きな政府・小さな政府などといいますが、根底には、何をもって良しとするか、が問われるわけです。

 道徳をめぐる考察が政治に向かうとき、つまり、どんな法律がわれわれの共同生活を支配すべきかを問うとき、市民による騒動は避けられない。(略)そうした論争を通じてわれわれは、道徳的・政治的信念を明瞭にし、正当化する--しかも家族や友人だけでなく、同じ市民という要求の厳しい仲間のあいだにおいても。
(略)
 この本は思想史の本ではない。道徳と政治をめぐる考察の旅をする本だ。旅の目的は、(略)読者にこう勧めることである。正義に関する自分自身の見解を批判的に検討してはどうだろう--そして、自分が何を考え、またなぜそう考えるのかを見きわめてはどうだろうと。(p.42-43)。


本来は、政治のほうで考えていただく話ですから、私たちは読まなくてもいいのでしょうが。
なまじ読むと、意見の違いが際立って、要らぬ衝突をするハメになるかも?
でも、私は自分の中に軸足を持ちたい性質ですから。読んでおもしろかったです。

仕事の観点から目に留まったのはこんな一節。

 法律がどうあるべきかを決める際、ベンサムであればあらゆる種類の好みをその価値にかかわりなく考慮することだろう。しかし、レンブラントの絵を鑑賞する人より闘犬を楽しむ人のほうが多い場合、美術館より闘犬場を助成すべきなのだろうか。(p.72)

もし、政治のほうで決めてくれなかったら、私たちはどうしましょうかね? 大勢が喜ぶ方がいい?

付言B | コメント:0 | トラックバック:0 |

インパール兵隊戦記

医療崩壊のことがいわれるとき、よく引き合いに出されていたのが「インパール作戦」でした。
作戦の概要や、結果の悲惨さ、牟田口司令官の“すばらしい”訓示などについては、wikipediaで。

そんな興味からふと目に留まって読んだのが『インパール兵隊戦記』(黒岩正幸,光人社NF文庫)でした。作戦に参加していた当の兵士によるものです。内容は、凄惨で、言葉を失うものですが、だからかな、毎年8月のこの時期になると読み直すことにしています。


補給が来ず、兵士は1日1合の米で過ごす。飢えと疲労の日々。
撤退行軍では、病人を運ぶ者が疲労で倒れまた病人となる中、次の命令が下る。

 我部山准尉が、重く沈んだ声で訓示をはじめた。
「出発にさいし中隊長殿の命令を伝える。(中略)よって、本日より担架輸送は一切禁止する」
 准尉はここまで言って絶句し、頭をたれて沈黙した。やがて、思いきったように顔を上げて言いはなった。
「今後、自力で歩けなくなった者は、自決せよ」
 中隊全体が、しーんと静まりかえった。(p.189)

その後も、人間らしさが失われるさまが描写されます。


組織の意思とは、何と愚かなものか。
しかし、程度の差はあれ、組織が、組織の論理に従った結果無理を強いることは、なくなったでしょうか?
思いつきとも思える無謀な案が、粛々と実行に移されることは、ないでしょうか?
あとになって、なぜ誰も止めなかったのかと、思うことは?

私たちは、(霞ヶ関であれ地方であれ)下っ端として被害者になり得ます。(既になっているかな?)
組織が、集団の性質ゆえに誤謬をおかしやすいのならば、それを上回る術を学びたい。
あとで後悔したくないなら、何かする。
それが、無理を命じる立場を避けることにもなるはずです。
命じる立場になれば命じなくてはならないだろうから、こそ。

付言B | コメント:0 | トラックバック:0 |

月へんの泉

改め文について協議。

私「あ。ここ、ひらがなでお願いします」
相手「え? ああ、常用漢字じゃないから?」
私「そうです」
相手「いいじゃない。これ、もうすぐ入る字だし」
私「や、まだ入ってないス」
相手「じゃ、ふりがなで」
私「や、専門用語でもないス」
相手「フライングしようよ。漢字のほうがかっこいいよ?」

ぐらぐら… ハッ、あぶないあぶない。

常用漢字の改定については、なまじ目処が立っているために、このような無用な葛藤を生みます。(私だけか?)
しかしここは、フライングはガマンです。国だってフライングはしてません。

先日(7月1日)出ました、地方公務員災害補償法施行規則の一部を改正する省令(平成22年総務省令第75号)においても、

 …「又は甲状腺がん」を「、甲状せんがん、多発性骨髄しゆ又は非ホジキンリンパしゆ」に改め、…

と、「腫」を使っていません。

余談ですが(というか本日のタイトルはこっちなんですが)、
甲状腺の「腺」を「せん」に直しているとは、また律儀なことで。将来また、「せん」を「腺」に直すでしょうに。
こういう律儀さは、はたからみるとバカらしいのかもしれませんが、これも職業倫理ってもんですから、まぁ、しかたない。(フライングもできませんわ)

ちなみに「腺」の字は、関税定率法、母体保護法、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の3法に見られますが、近年の制定である性同一性…では、ふりがなつきで使われていますね。

一言L | コメント:0 | トラックバック:0 |

50000

空が青いと、逐電したくなるね。 逐電… うっとり…



このところ、金星が美しい。
その、金星の方向には、実は火星も土星もあるという珍しい配置にあります。
詳しくはこちらで。

 惑星と月を見よう(国立天文台 ほしぞら情報)
 http://www.nao.ac.jp/hoshizora/topics.html#topics1

13日には、月も接近するということで、見ものです。晴れて~
また、13日~14日は、ペルセウス座流星群が見頃ですって。あわせて告知。



カウンターが50000です。テッペリン攻略です(何がだ
こんなブログで、好き放題やっておりますが、同時に、来てくださる方がいるんだから書かないと、という気持ちもありまして。みなさまのおかげで続いてる面もあるかなと。感謝しております。


追伸
惑星の配列は、なかなかスゴイ状況のよう。

 10日前後、7惑星ほぼ一直線に(京都新聞)
 http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20100805000084

木星と、天王星もか!

独り言 | コメント:2 | トラックバック:0 |

順序・2

附則を書いていて。

 …までの間は、 …の規定にかかわらず、 なお従前の例による。
 …の規定にかかわらず、 …までの間は、 なお従前の例による。

さあて、どっちだろう? ただの日本語なら、どっちでもいいで済むんだけど。

検索した感触では、どちらもありで、前者が優勢のようです。
使い分けについて、もうちょっと何かルールが見えないかと思いましたが、有意には見出せず。文の流れからなんとなく、でいいのかなあ。ブツブツ…

助言 | コメント:0 | トラックバック:0 |

社会心理学

『社会心理学』(亀田達也・村田光二,有斐閣アルマ)読了。

洋々亭さん(雨読日記)で紹介されていた本ですが、亀田先生の『合議の知を求めて』に刺激を受けた身としては、見逃せません。(といいながら今頃ですが)
私の関心は“集団の意思”にあるのですが、それをめぐる知見が、幅広く紹介されています。

第1章「社会的影響過程」から

ラタネらの議論は,社会的インパクト理論と呼ばれるモデルにもとづいています。このモデルによれば,社会的な影響(インパクト)とは,3つの要素,すなわち,①影響発信源の強さ(地位,権力,能力など),②影響発信源と受け手との近さ(空間的・時間的な近さ),③影響発信源の数,に依存すると言います。これらの3つの要素が乗法(掛け算の形で)結合されて,社会的なインパクト量が決まると考えるのです。 -p.51

コンピュータでシミュレーションすると、意見の持ち様が最初はランダムな状態でも、そこから斉一化と住み分けが起きます。社会の意見は、なんとなしに、多数派に収束します(一方で少数派のコロニーができます。)。
人々がこのように流れていくということは、言説の「正しさ」は絶対ではない、ということでもあります。

第4章「社会環境と適応行動」から

つまり,周囲の人間の行動パターンという社会環境が,その環境でもっとも適応的な行動を規定し,人々がそうした行動を取る結果,今度は当の社会環境が再生産されるという,循環的なメカニズムです。 -p.140

だから、文化というのは、そう簡単には変わりません。慣性が大きいとでもいうのかな。
もし、何かを変えたいなら、どこかで最初のドミノを倒さなければなりません。

ほか、集団間の認知(内集団びいき)なども興味深かったです。


住民も集団ですし、役所も集団です。民意を見極め、また役所が不幸な意思決定をしないためにも、集団の特性・しくみを知っておくことは、大事なことだと思っています。参考になる本でした。

付言B | コメント:0 | トラックバック:0 |
| HOME |