半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

re:静寂

kei-zuさん御掲載の「法令のミス」について。

Gさんが調べてみたとあって、私も追ってみました。
しかし、branchさんが調べ済みで、しかも先に指摘済みとなると、いまさら載せてもなー。
とか言いながらぬけぬけと載せちゃうんですけど。(自己愛の抑制が足りないわ)


まず、別表第三ができたのは昭和27年の改正ですが、「なお、」は最初からありました。

◎地方自治法の一部を改正する法律(昭二七・八・一五法律第三百六号)
 附則の次に別表第一から別表第七までとして次のように加える。

四 都道府県公安委員会が管理し、及び執行しなければならない事務
  風俗営業取締法の定めるところにより、風俗営業を営もうとする者の許可に関する事務を行うこと。なお、
 (一) 警察法の定めるところにより、…
 (二) 刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の定めるところにより、…
 (三) 警察官等職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)の定めるところにより、…

といった状態。

「なお、」の絶句もさることながら、なんでここに置いてあるんだ? というのも疑問。
通常、こうしたときの配列は、法律番号順のはず。
法律番号は、風俗営業取締法が昭和23年法律第122号、警察法が昭和22年法律第196号なので、風営法に関する事務は、本来、(一)と(二)の間に入るべきだったと思われます。

次に、「なお、」が、何をしたかったのか。
同改正法の別表第四には、次のような例があります。

四 市町村選挙管理委員会が管理しなければならない事務

 (六) 漁業法の定めるところにより、海区漁業調整委員会選挙人名簿を調製し、並びに海区漁業調整委員会の委員の選挙、解職の請求及び投票に関する事務を行うこと。なお、北海道にあつては、道の選挙管理委員会が指定する市町村の選挙管理委員会は、海区漁業調整委員会の委員の選挙を管理すること。

この例からすると、「なお、」は、何か所管の例外を書きたかったのかもしれないと推測されます。

それが何かというと、おそらく別表第四の第五号。

五 市町村公安委員会が管理し、及び執行しなければならない事務

 (二) 風俗営業取締法の定めるところにより、風俗営業を営もうとする者の許可に関する事務を行うこと。

当時は市町村公安委員会があったわけですが、とすると、都道府県側の「なお、」は、市町村公安委員会が扱うものを除きたかったのではないか、と思われます。ちょうど、文言も同じですし。

…などという想像に至ったところです。

もうひとつ。
平成3年の改正は、ちょうど問題の部分に触っているのですよね。

別表第三第四号中「風俗営業等取締法の定めるところにより、風俗営業を営もうとする者の許可及び風俗営業等の営業の停止若しくは廃止又は善良の風俗を害する行為を防止するために必要な処分に関する」を「犯罪被害者等給付金支給法(昭和五十五年法律第三十六号)の定めるところにより、犯罪被害者等給付金の支給を受ける権利を裁定する等の」に改め、同号(三)から(九)までを削る。

改正作業の際、この状況に、気づかなかったとは考え難い。
大幅な改正を伴うこのときなら、きちんとするチャンスであったと思うところ。
いかなる判断があったのでしょうか… そこは、謎。

一言 | コメント:2 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

1週間も放置プレイでごめんなさい。

そうか。適用除外の「なお」か。ガッテン。ガッテン。ガッテン(半鐘さまのようなお若い方はわかんないかな)。

調べてみたのは、あなたにおそわったダブルコーテーションとか、site:オプションをつかって検索した結果、平成3年改正にあたったから。どうみたって改正漏れは変なので、たとえば風営法改正(所管は自治省ではない)の際の改正間違いを、自治省としては改正しない、ということかな、と推測してました。
2009-11-17 Tue 14:18 | URL | G@yyt [ 編集]
あ、いえいえ、御丁寧にありがとうございます。

>ガッテン
水曜20時のなら存じております。(違う?)

理由については、所管説も、ありそうな気がしますね。
私は、推測として、
1.この改め文だけならミスがあったとは分からない説(でも新旧はどうしたんだろう?)
2.原議の誤りか収録の誤りか確認できなかったので手がつけられなかった説
などと考えてました。結局藪の中ですが。
2009-11-18 Wed 00:16 | URL | 半鐘 [ 編集]

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