半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

会計検査と個人情報

洋々亭で意見が交わされていますが、昔には、こんな話もあったようです。


自治実務セミナーという雑誌に、「国民年金事業の検査を行う会計検査院への税資料提出は秘密漏洩となるか」という記事が掲載されました。(1994年6月号、見開きで2ページ分)

検査と地方税法上の守秘義務(第22条)との関係を論じたものでしたが、この記事では、会計検査院法第26条の権限は一般私人にまでは及ばない云々と主張、違法性を阻却するにも不十分、よって税務職員が回答したら秘密漏洩罪成立と結論づけていました。(私の要約では)

それに対し、「健保・国保に対する会計検査院の検査」と題して反論記事が掲載されました。(同年10月号、同じく見開きで2ページ分)

この記事では、出だしから、国民年金事業の検査で税資料は求めていない、求めているとすれば健保・国保の仕訳だが?、一応それだとして説明するけど対象も把握しないで行う比較衡量ってどうなの、といった調子です。
で、会計検査院の立場ですが、検査で求める資料とは、そもそも受検機関が適法に入手し確認に使っているはずの資料であると言っています。検査は、行政機関の税務関係調査の「確認」をしているのだと。(私の要約では)
また、職務遂行上、秘密保持には最も意を尽くしているところであると付言しています。



記事を転載するわけにもいかず、また、記事同士が議論-反論の関係になっていないこともあり、わかりにくいかと思います。すいません。

私の所感ですが、会計検査院は、税務情報を「知る」つもりはないのです。検査の過程で税務情報を見ることは確かにあるけれど、その情報は単に確認できればよいものであって、それを知ってどうこうするということはない。
個人情報保護法(条例)の時代においても、この構造は同じです。検査では、「個人情報」は扱うけれど、「保有個人情報」として取得するわけではないし、まして利用もしない。
別の角度から問えば、相手の「保有個人情報」とならない場合までも、「個人情報」の「提供」と考えなければならないでしょうか? 私はそうは思いません。

検査に際し諸情報を提出することは、一応、会計検査院法に照らせば「法令等に定めがあるとき。」に該当するといえるものと考えます。ただ、そもそも「提供」に当たらないと考えてもいいのでは、とも思うのです。

そして、こんな理屈は裁判で勝てる保証などありませんから、寝言は自分のブログだけで言うことにします。

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この記事のコメント

おひさです。年度末頑張ってますか?

お題の件は、そんなこというと「見るだけ」ならいいんですね、と(半鐘さまも予想している)ツッコミを入れてあげます。

私事ですが、銀行で本人確認をうるさくいうので、しかも、「決まりですから」というので、その決まりをみせろ! とか、免許証のコピーをどのように管理しているか言え! と窓口で吼えたことがあります。背後から警備員さんと若手の行員が近づいてくるのが見えたので、「こんなこといってみるテスト」とお茶らけましたが。
2010-03-18 Thu 18:16 | URL | g@yyt [ 編集]
おひさです。今、四死六生から半死半生になるあたりです。

ツッコミありがとうございます。
「みだりに」見せていいはずありませんが、相当の理由があればいいんじゃないですか? って思いたいなあ。
「そんなの過剰反応だよ」って過剰反応している、のは認めます。
2010-03-19 Fri 00:21 | URL | 半鐘 [ 編集]
おちゃらけは別にして、「確認」と「保有」って違うじゃん、という視点にはしびれておりますです。

公印をおした税額通知書を折って封筒に入れる作業は民間人でも可能かどうか(じっさいの作業は、見るだけ、というか、眺めるだけで、作業者の記憶に残らない)、みたいな論点とも通じますね。
2010-03-19 Fri 12:08 | URL | g@yyt [ 編集]
法律・条例でいう「保有個人情報」、その適正な管理が出発点のはずなのに、なんで個人情報の秘匿権・黙秘権になっちゃうかなあ、などと日頃思っています。ホント、なんとかならないかしら。
2010-03-20 Sat 13:39 | URL | 半鐘 [ 編集]

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