半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

失職の特例

職員失職に特例 9月議会で条例改正へ 那須塩原(下野新聞)
http://www.shimotsuke.co.jp/journal/politics/council/news/20100820/369691

【那須塩原】市は職員の失職に関し特例を設けるための条例の一部改正議案を9月定例市議会に提案する。地方公務員法では禁固以上の刑罰を受けた職員は失職する定めになっているが、一定の条件を満たせば失職せずに済む仕組みを設ける。

その後、可決されたようです。

あらためて各自治体の分限条例の規定振りを見てみると、微妙にバリエーションがあって、対象が、
 公務上の過失による事故と、
 通勤上の過失による交通事故と、
両方だったり片方のみだったりします。あるいは、「過失」の文字がなかったり。
ちなみに、条文の見出しは、(失職の特例)と(失職の例外)の2種類がありますが、4:6くらいで後者がやや多し。

ただ、この条項、設けておけばいいというものではありません。

逐条地方公務員法には、こうあります。

なお、交通事故を起こして有罪の判決があった職員について、平素の勤務成績を勘案して情状により失職しない旨の特例条例を設けることは、一般的には適切なものとは考えられないとされている(行実昭和三四・一・八自丁公発第四号)。(p.546)



禁錮刑というのは、そうなるだけの重篤な結果と、相応の態様があってのこと。

失職を免れるというのを、遺族の処罰感情は許すのか。

例えば、業務上過失致死で禁錮の判決が出たふじみ野市プール事件ですが、その判決文を読むと、禁錮になるだけの「重み」というものを感じます。

前任者の時代から不備はあったのだし、という弁護に対し、

他の者にも責任があるからといって,被告人の過失責任自体が小さくなるいわれはなく,本件では,そのような無責任な管理態勢,執務慣行等の中で,被告人自身が何をしたのか,あるいは,し得たのかということが問われているのであり,その点を踏まえた上で,被告人の過失が重大であると判断されることは既に述べたとおりである。(高裁判決、PDFのp.11)

としています。
これが裁判官の、ひいては世間の見方なのでしょう。
この事件で、この条項があったら、市は適用したでしょうか。

もちろん、失職しないで済むほうが助かります。
特に、自動車の場合は、重篤な結果を起こしやすいですし。
(なので、運転手の職がある団体では、この条項は歓迎されるでしょう。)

みなさんの「正義」は、どうしたいですか?
私は迷います。

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