半鐘の半死半生

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議会の議決すべき事件を定める条例

先日、「議会の議決すべき事件を定める条例」について、あれこれ眺めてみたのですが、なんというか時代の流れを感じましたので、ちょっとメモ書きしておきます。

ちなみに、
 法第96条第2項の規定による議会の議決すべき事件に関する調(平成21年4月1日現在)
 http://www.soumu.go.jp/main_content/000108281.pdf
が、内容もわかって、いい資料でした。
もっとも、条文の傾向を探るにはグーグルの検索結果をばたばたと開けていく方が早いので、そうしてましたが。



「議会の議決すべき事件を定める条例」は、基本、必要最低限の形で足ります。

○伊勢崎市議会の議決すべき事件を定める条例(平成18年12月6日条例第51号)

地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項の規定による議会の議決すべき事件を次のとおり定める。
(1) 市民憲章に関すること。
(2) 都市宣言に関すること。
(3) 市の木及び市の花に関すること。
(4) 定住自立圏構想推進要綱(平成20年12月26日付け総行応第39号総務事務次官通知)に基づく定住自立圏形成方針に関すること。

(伊勢崎市では、合併後の市民憲章を定めるに当たり、それが法律上は何の位置づけもないことから、条例化したように記憶しています(検討委員会でのやりとりがWEBにあったはずなんですが、いまは見つかりませんでした)。)

あるいは、2条建てで。

○(芦屋市)議会の議決すべき事件を定める条例(平成17年6月9日条例第20号)

 (趣旨)
第1条 この条例は,地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項の規定に基づき,議会の議決すべき事件について定めるものとする。
 (議会の議決すべき事件)
第2条 議会の議決すべき事件は,次のとおりとする。
(1) 憲章,都市宣言の制定又は改廃に関すること。
(2) 姉妹都市,友好都市の提携に関すること。
(3) 芦屋市総合計画に係る基本計画の策定に関すること。


シンプル・イズ・ベストが信条の私には、これらのパターンで十分です。

ところが、第1条が(趣旨)でなく(目的)のものがあります。
そういうものには、自治基本条例や議会基本条例に由来するものもありました。

また、単に議決事件を定めるだけでなく、その扱い、例えば報告についても定めるものがあります。

それらが拡張された最近のパターンがこちら。

○香川県行政に係る基本計画の議決等に関する条例(平成16年3月26日条例第39号)

 (目的)
第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項の規定に基づき県行政に係る基本計画の策定、変更又は廃止を議会の議決すべき事件として定めるとともに、基本計画の立案の段階から議会が積極的な役割を果たすことによって、行政運営における透明性の向上を図り、もって県民の視点に立った総合的かつ計画的な県行政の推進に資することを目的とする。
 (定義)
第2条 この条例において「基本計画」とは、次に掲げる計画をいう。
(1) 県行政全般に係る政策及び施策の基本的な方向を総合的かつ体系的に定める計画
(2) 前号に掲げるもののほか、県行政の各分野において県民生活に密接にかかわる施策の基本的な方向を体系的に定める計画(計画期間が3年未満のものを除く。)のうち、行政運営上特に重要なもの
 (議会の議決)
第3条 知事その他の執行機関(以下「知事等」という。)は、基本計画の策定、変更又は廃止をするに当たっては、議会の議決を経なければならない。
 (議会への報告等)
第4条 知事等は、基本計画の策定又は変更をしようとするときは、あらかじめ、当該基本計画の策定の目的又は変更の理由及びその案の概要を議会に報告しなければならない。
第5条 知事は、毎年度、第2条第1号に掲げる計画に係る実施状況の概要を議会に報告しなければならない。
2 議会は、総合的かつ計画的な県行政の推進のために必要があると認めるときは、知事等に対し、第2条第2号に掲げる計画に係る実施状況の概要の報告を求めることができる。
3 知事等は、前項の規定により報告を求められたときは、遅滞なく、当該計画に係る実施状況の概要を議会に報告しなければならない。
4 議会は、第1項又は前項の規定による報告があった場合において、当該計画に係る実施状況と当該計画とが正当な理由なく著しく乖(かい)離していると認めるときは、知事等に対し、必要な意見を述べることができる。
 (知事等への意見)
第6条 議会は、総合的かつ計画的な県行政の推進のために新たに基本計画を策定する必要があると認めるときは、知事等に対し、意見を述べることができる。
2 議会は、社会経済情勢の変化その他特別の事情により、策定されている基本計画の変更又は廃止をする必要があると認めるときは、知事等に対し、意見を述べることができる。


もはや第96条第2項の守備範囲を超えているような気もします。が、自治基本条例や議会基本条例が存在する世界では、ありなんでしょう。
(ちなみに、もう少し前の制定では3条までのものが見られ、複写元(w の世代が変わってきているのが感じられます。)
また、以上は単独の条例ですが、同旨が議会基本条例に組み込まれる例もあり、その意味でのバリエーションも増えているといえます。


なお、蛇足ですが、地方自治法の改正に伴い、基本構想や総合計画を条例で議決事件に指定しなければならないかに関しては、それらにどういう名前を与えるかも含めて、せっかく好きにできるんだから、機械的に条例を制定するのではなく、好きにするのがいいと思います。

自分(たち)で考えてたどり着いた答えこそが正解。(もちろん、条例を制定するのもOK)


追記(12/19)
資料を整理していたら出てきたので、いまさらですが、追録しておきます。

○千葉市議会の議決すべき事件に関する条例(平成22年6月28日条例第84号)

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項に規定する議会の議決すべき事件は、他の条例に定めるもののほか、基本計画(千葉市基本構想に基づく基本的な計画で、市政全般に係る政策及び施策の基本的な方向を総合的かつ体系的に定めるものをいう。)の策定、変更又は廃止とする。

「他の条例に定めるもののほか」がミソ。(個別の条例において当該分野の計画の類を議決事件とすることもありうるところ、そうした場合をも想定してか、競合が生じないようにしてある。)

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