半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

配当(あるいは、予算と現金のお話)

役所の各課は、歳出予算を与えられていても、すぐに全額使ってよいわけではありません。
なぜか。
支払に際して、それだけの現金があるかどうかわからないからです。
例えば、12億円の歳入予算があっても、実際の収入が毎月1億円ずつだとしたら、歳出予算を実際に使えるのは毎月1億円分が上限ということになります。

そこで、実際にどれだけ使ってよいかをコントロールする必要があります。
これが配当の考え方です。

配当の具体的な方法は、財政部門が、実際の収入の見込みを勘案の上、各課に対して四半期の間に使える額(支出負担行為できる上限)を提示する、というものです。
歳出予算を各四半期に分割するようなもの、といってもいいかもしれません。

配当の実施の単位は、四半期ごとがオーソドックスかと思いますが、上期・下期、年間一括(年度当初一括)というのもあります。

年間一括では配当の意味がないのでは? という疑問が出るかと思います。
ごもっとも。
配当は、支出負担行為をベースにしますから、4月に契約したけど3月に支払とか、リースで毎月払いといった、支出命令のタイミングで考えれば事実上配当を要しないケースもあります。
それならば、いっそ、支出命令ベースで資金管理(現金の残高の監視)をしておればよい、ともいえますので、表向きは年間一括としつつ、実質ではそうやってコントロールすることもありうるわけです。
実際、資金管理は絶対にしていますから(しないと残高不足で支払ができないことになりかねない)、事務の簡素化というか、開き直りみたいなものでしょうか。

というわけで、一般会計・特別会計の執行管理においては、現金の管理というのが重要だったりするわけです。
ちなみに、普通交付税が4月に概算交付されるのも、そういった観点からですね。

さて、長々とお話してまいりましたが、国では赤字国債法案の目途が立たず、今後、地方交付税交付金の執行の抑制も考えているようです。
地方公共団体においては、その分の現金が不足すれば、代わりを調達しなければなりません。基金の繰替運用や、状況によっては一時借入れをしなければならないかもしれません。
基金が生めたはずの利息(収入)がなくなる、一時借入れに伴う利子(支出)を払うという形で、それはわずかでしょうが、地方にも「実害」が及びかねない--のですが、そんなことは世間にはあまり知られていない(たぶん)。

短期の借金。地方債とは別種。


追記(9/3)
 資金繰りへの影響は、お役所のみならず。

 日銀、地銀の混乱回避へ巨額オペ 交付税遅配に対応、1.9兆円供給(Yahoo=sankeibiz)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120902-00000001-fsi-bus_all

 ただ、交付税は自治体が地銀などに持つ預金口座に振り込まれる。地銀は増える手元資金を元に、企業向け融資などの資金計画を立てるため、振り込みが遅れれば、地銀によっては数百億円単位で計画が狂う。このため日銀は、資金供給で金融システムの混乱を防ぐ必要があると判断した。



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