半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

準備行為

昨日(9/12)の官報に、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」が載っていました。
つらつらと眺めていますと、附則に「準備行為」がありました。

 (準備行為)
第二条 第四十四条第一項の規定による指定及びこれに関し必要な手続その他の行為は、この法律の施行前においても、同条の規定の例により行うことができる。

 第44条は、こう。

 (支援機関の指定)
第四十四条 厚生労働大臣は、営利を目的としない法人であって、次条各号に掲げる業務(以下「支援業務」という。)を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国を通じて一個に限り、造血幹細胞提供支援機関(以下「支援機関」という。)として指定することができる。
2-4 略


法律で申請や指定を定めながら、法律が施行されないと当の申請や指定等ができない、というのでは不都合です。そこで、法律の施行前でもできるように、このような規定を置くわけです。
興味のある方は、法律や条例を「準備行為」で検索して、事例を当たってみましょう。

ちなみに、自治体の条例における使用例としては、

・貸館施設の新増設に際して、オープン前から利用申込みの受付
・指定管理者制度を使う公の施設の新設に際して、オープン前に管理者を指定
・医療費助成の対象者拡大に際して、受診前に新対象者の認定(受給者証発行)

などがあります。

なお、規定の書きぶりですが、大きく2通りありまして、

…の規定による指定及びこれに関し必要な手続その他の行為は、この法律の施行前においても、同条の規定の例により行うことができる。

…のために必要な準備行為は、この法律の施行前においても行うことができる。

前者は(根拠条項を添えて)主たる行為を例示するパターン、後者は例示なく準備行為の一言で一絡げにするパターンです。
私の好みをいえば、許認可、指定、届出・登録といった予定する行為が明らかなときは、前者で書きたいなと思うところです。

あと、余談で変わり種(?)を紹介しますと、
資金決済に関する法律施行令(平成二十二年政令第十九号)には、

 (法施行前における資金移動業者の登録を受けるための準備行為)
第九条 法第三十七条の登録を受けようとする者は、法の施行前においても、法第三十八条の規定の例により、その申請を行うことができる。

 (法施行前における認定資金決済事業者協会の認定を受けるための準備行為)
第十条 法第八十七条の認定を受けようとする者は、法の施行前においても、同条の規定の例により、その申請を行うことができる。

なんてのがありますが、準備行為は、通常、自分の(法律なら法律の、政令なら政令の)規定について定めますので、本来なら法律に書かれるようなことを政令のほうでカバーするのは、イレギュラーだと思います(思いたい)。

追伸 準備行為については、法制執務詳解の最新版には加筆がされたようですから、そちらできちんと勉強してくださいね。(と、見てもないのに言う)


追記(9/16)
準備行為の用例ですが、準備行為との語句がない場合もありますので、
「前においても 行うことができる」
で検索すると、より事例に当たることができると思います。

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