半鐘の半死半生

社会に警鐘を鳴らす…わけもなく。

入湯税

入湯税は、地方税法に定められた市町村の目的税のひとつ。条文はこちら。

地方税法
 (入湯税)
第七百一条  鉱泉浴場所在の市町村は、環境衛生施設、鉱泉源の保護管理施設及び消防施設その他消防活動に必要な施設の整備並びに観光の振興(観光施設の整備を含む。)に要する費用に充てるため、鉱泉浴場における入湯に対し、入湯客に入湯税を課するものとする。


「鉱泉浴場における入湯に対し」とありますが、同法に「鉱泉浴場」の詳細な定義はありません。また、他法にもありません。
伝統的な解釈によれば、「原則として温泉法にいう温泉を利用する浴場をいうものであるが、同法の温泉に類するもので鉱泉と認められるものを利用する浴場等社会通念上鉱泉浴場として認識されるものも含まれる」とのことですので、普通に源泉からひいている浴場であれば、該当するものとして間違いないでしょう。

問題は、お湯だけ運んできたらどうか。それは「社会通念」の範囲内なのか。
確か、老人福祉センターなどに時々運んでくるような場合は対象外だったような覚えがあるのですが(事務要覧にあったかな?)、ググってみたら、こんなのがありました。

市町村税務質疑応答(その他) (埼玉県)

鉱泉を他県から輸送した場合の課税について

 鉱泉(温泉法に規定される温泉)を他県の温泉地からトラック輸送し、浴場として一般客に入浴させる施設が開業した場合の入湯税の課税については、どのように取り扱うべきでしょうか。

 鉱泉浴場の定義は、取扱通知第9章2(2)において「原則として温泉法にいう温泉を利用する浴場をいうものであるが、同法の温泉に類するもので鉱泉と認められるものを利用する浴場等社会通念上鉱泉浴場として認識されるものも含まれる」ものとされています。 従って、他県の温泉地からトラック輸送した場合であっても、温泉法に規定される温泉を利用する浴場については、その入湯客に対して入湯税を課税することになります。


むぅ、“常時”(とは書いてないけど)となると違うのか…
ともあれ、県レベルで出している以上、「一応は」参酌すべき解釈でしょう。

洋々亭で質問がありましたが、質問している方はここまで了解のうえで質問しているように見えますので、関心のあるところにストレートに答えるのがよろしそうです。残念ながら、当方に書き込むべき答えはないので、何も書かないのですけど。

なお、先ほど「一応は」としたのは、地方分権下における解釈権とか、いざ裁判になったら「ちゃうやろ」という判決が出るかもとか、予断を許さない面があるからです。
自分の率直な感想としては、パイプでひいてるのとトラックで持ってきたのが一緒というのは疑問ありです。
なのでこの際、裁判になって裁判例になった方が、全国の税務行政的にはありがたいような気もします…が、これこそ質問者に投げかける話ではありません。

贅言は自分のブログだけにしておきます。(亭主が過去ログ維持するのだってタダじゃないんだし)

余談。
先の税法の条文、文末が「ものとする」(≠できる)であるため、市町村内で温泉が出ちゃったら、必ず条例を作らなければ(改正しなければ)ならないそうです。結果的に非課税にするにしても、あくまで条例で非課税にしなければいけないんだとか。難儀な税目です。(ということは、現行の解釈に従うなら、市(町・村)内に温泉を持ってくる浴場が開業することになったら、要条例改正ですね! 他人事じゃないね!!)

一言L | コメント:0 | トラックバック:0 |
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